キューピクル撤去で知っておきたいポイント

コラム
2020.12.09

今回の内容は皆さんの事業で欠かせない「電気」、そして電気を事業で使用しやすい電圧に調整する装置…「キュービクル」のお話しです。

キュービクルとは…

まず根本的にキュービクルってなに?とお思いの方も多いのではないでしょうか。特に電気関係や設備関係に携わっておられない方は聞いたこともないかと。

キュービクルとは…キュービクル式高圧受変電設備の通称です。発電所(電気を作る場所)から変電所(電圧、電流、周波数などを制御する場所)を通して送電される6,600 Vの電気を100Vや200Vといった事業機器に使用しやすい電圧へ降圧する受電設備を収めた箱のことです。大量の電気を使用するビルや店舗、工場などのさまざまな施設に設置されています。まさに小型の変電所と言える設備になります。
語源は多様な受変電設備を一つの金属箱にコンパクトにまとめ状態 = cube(箱)からきています。

この設備を知らない方は多いと思いますが、なぜ知る機会が少ないかというと、関わる機会が少ないそして見る機会も少ないことが理由ではないでしょうか。
その理由はキュービクルは受変電設備=危険!ということもあり、ビルの屋上や地下、駐車場の端など基本的に人が侵入しにくく目につきにくい場所に設置されているからです。

キュービクルの撤去の事前注意事項

現在、電気工事業界や設備撤去業界ではこのキュービクルの撤去案件が増えてきています。
理由は下記の通りです。
①キュービクル自体の老朽化または使用されている建物が不要になったため。
②高圧電力契約から低圧電力契約への切り替え。
 現在、高圧電力契約をされキュービクルを使用させている場合、低圧電力よりも高圧電力の方が電力コストは安くつきますが、その分メンテナンスや管理の手間を考えると低圧電力契約に変更し、電力コストは割高になるもののそうした手間を省く面でキュービクルを撤去させる場合もあります。
③PCB絶縁油使用機器(トランスなど)の処分に伴う廃棄。
 現在、PCBという発がん性物質を含む絶縁油を使用している機器をキュービクル内に使用している場合があります。
 PCBの説明は複雑で今回は割愛させて頂きますが、このPCB含有機器の処分には期限が設けられ(大阪では高濃度PCBは2021年(令和3年)3月末まで、低濃度PCBは2027年(令和9年)3月末まで)それに伴いキュービクルごと撤去の依頼を頂く場合もあります。

特に③のPCB機器に伴う撤去は処理期限も迫っていることから、ここ数年でかなり増加しております!

撤去作業にあたり…

上記の通り、キュービクルは高所や閉所などに設置されていることも多く、そうした条件からクレーン作業となる場合が多いです。
そのため必要なクレーンのサイズ選定や、重量物を安全に吊り上げるための経験と技術が特に必要になります。
またPCB含有機器が使用されている場合は絶縁油の漏洩には十分な安全対策と細心の注意が必要です。

弊社ではそうした撤去作業はもちろんのこと、発生する廃棄物の運搬から処分まで一括対応させて頂きます。
またPCB含有機器も設置されている場合、処理計画から適正処理まで対応可能です。

撤去でお悩みの際は、一度弊社へご連絡下さい。
下見から撤去、処分までお客様のお悩みを一つずつ解決させて頂きます。